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2015年7月8日水曜日

英語を話すために知っておくべきいくつかのこと




こんにちは。GICスタッフのYumaです。

前回まではグローバリゼーションから英語の必要性を見ていきましたが、今回は英語を実際に話す上で大切なことについて書きます。

英語を勉強されている方のレベルはさまざまだと思います。
もちろんレベルによって勉強の仕方というのはさまざまですが、どのレベルでも一貫して大事なことというのがあります。
今回はそのことについて書いていきます。


本日のポイント
  • 毎日英語にふれること
  • わからなければ恥ずかしがらずに聞く
  • ネイティブはミスしても全然気にしてない
  • 気づかいより、少しあつかましいくらいがちょうどいい
  • 相手に興味をもつこと・自分のことを話すこと
  • ローマは一日にして成らず

1.毎日英語にふれること
単純なことですが、英語に接する時間が多くなければ英語は上達しません。
新しい言語を習得するということは、脳になじまない新しい体系をを無理やり上書きすることです。 コンスタントに、何度も何度も上書きしなければ、脳はすぐに忘れてしまいます。

「毎日英語にふれる」なんてできない。時間がない。
そういう人がいるかもしれません。

「毎日英語にふれる」=単語を覚える、文法を勉強する
というふうに考えていませんか?

英語にふれるということは、勉学の分野だけにかぎりません。

僕の友人に英語がペラペラの女性がいます。彼女は生粋の日本人で、長期留学したことがありません。数週間のアメリカでの滞在経験と学校で学んだことがすべてです。学校で特別な授業を受けたというのでもありません。

それにもかかわらず、英検1級、TOEIC900点の僕より流暢に話せます。
正直なところ、はじめはとても悔しかったです。(笑)

でもよくよく考えれば彼女が話せて僕が話せないのは当たり前だと思いました。

たしかに僕は彼女より英語の「知識」はあります。
 しかし「話す」練習はほとんどしてきませんでした。TOEICにはスピーキング・セクションはありませんし、英検の面接は発音重視で、簡単な会話ができれば合格できます。意見の主張や提案することに重きを置いているTOEFLほどむずかしいものではありません。

一方で彼女は大好きなアメリカのドラマを字幕なしでひたすら見つづけ、そこから英語の聞き取り方や話し方の多くを学びました。
彼女の英語でのコミュニケーション・レベルは僕より上で、ほとんどネイティブ・レベルです。

彼女はよくドラマで演じている役者のセリフを真似ています。そしてそれを「自分のもの」にしています。
アメリカ人かぶりと思う人もいるかもしれません。ですが、僕は彼女がもっとも効果的な方法で英語の話し方を学んだのだと思います。その点で、大回りをしている僕は彼女のことをとても尊敬しています。

このように、好きやあこがれからでもそれをひたすら追求しつづければ立派な英語の勉強になります。
つらくてしんどい単語や文法を勉強する時間も大切ですが、たのしく毎日でもふれたくなるような英語を学ぶこともそれと同等に大切なことです。

わからなくても海外ドラマを字幕なしで毎日見つづける。そしてセリフを真似しまくる。
これはリスニング力や発音の学習になります。
この学習は単語や文法の勉強ではできない学習です。


2.わからなければ恥ずかしがらずに聞く
僕がこれまで見てきたなかで、日本人がする大きな失敗のひとつは「恥ずかしがる」ことです。

ミスをするのは恥ずかしいことです。
正しい文法で話せているかとか、この単語の発音がきちんとできているか、発音のせいで伝わっていないんじゃないか、そういったことを気にしている人は多いと思います。

その失敗をおそれる人たちがするもっとも残念なことは、結局日本語を話すことに妥協してしまうことです。
僕はバンクーバーに留学中、そんな日本人たちをたくさん見てきました。(もちろん日本人だけではありませんが)

ヨーロッパ、南米の人たちは比較的流暢に英語を話せる人が多く、そういった人たちの前では日本人の人たちはとくに自分たちの話す英語を気にしているようでした。

まず現状を理解しましょう。

ヨーロッパ、南米の人たちの母国語はアルファベットでできていますし、言語体系(文法の配置や単語)もよく似ています。私たち日本人が漢字を見慣れていて中国語を容易に理解できるのと同じように、英語を理解できるんです。

彼らと私たちのあいだにはもともと大きな隔たりがあることを理解しましょう。
ヨーロッパ、南米の人たちが英語を上手に操れるのは結構当たり前なことなんです。

反対に言えば、日本人にとって英語を学ぶのはとても困難なことであるということです。
しかしこの不利を言い訳にしてしまうことは簡単です。まずはこの不利があることをきちんと理解し、その分の努力が必要であることを認識しておきましょう。


もうひとつ日本人が文化の面で損をしているのが、「控えめ」であるところです。
謙虚であることは美徳と言われています。意見を控えること、主張しないことは日本では波風を立てないこととして重要なことと考えられる傾向にあります。

しかし欧米人はあなたの「控えめ」をネガティブあるいは主張性のなさと見なします。
あなたが英語を理解していないことで黙っていても、だれも気づかってくれません。相手はあなたがわかっていないということを、わかっていません。

わからないなら「わからない」と言うこと。これが英語を学ぶ上で重要なことであり、日本人が日本人的感覚を壊すために知っておくべきことです。

英語を学ぶことは日本人的感覚を壊し、新しい自分に生まれ変わる道でもあります。


はじめは恥ずかしいかもしれません。
恥ずかしくなって、控えめになってしまうかもしれません。

ですがそこで英語を話す機会を見逃せば、成長する機会も見逃してしまいます。
目の前にある機会をしっかりとものにするために、きちんと準備をしておきましょう。

What did you say?
Can you say that again?
など、わからなかったときのためのフレーズをひとつ用意しておきましょう。そういったフレーズをくりかえし使うことが大切です。もっとほかの表現で言えるようになりたい、いろんな表現を使って格好良く英語を話したい、と思ってもそれは後回しにしましょう。まずは場面場面で使うフレーズを用意して何度も使い、それを「自分のもの」にすることが大切です。

それを積み重ねてじゅうぶん日常会話ができるようになれば、使っているフレーズ以外にもみんなが使っているフレーズを知れるようになり、自然と表現力や語彙が増えていきます。


僕のまわりにいるアメリカ人たちはナチュラルな会話をしますので、当然イディオムや僕がいままで聞いたこともないような表現をすることもあります。
そのたびに「どういう意味?」と聞くと、よろこんで教えてくれます。だれも僕が聞くことでいやな思いをする人はいません。


聞き返すこと、意見を言うことはまったく失礼なことではないことを知っておきましょう。

「恥ずかしい」「控える」といった感覚は日本人にとくに顕著な性質です。
それらが「英語を学ぶ」という至上の目的をさまたげるものであるなら、私たちはすすんでそういった性格を変えていかなければなりません。


3.ネイティブはミスしても全然気にしてない
ネイティブ・スピーカーと話していて思うことですが、彼らは僕の英語がぐちゃぐちゃなのを全然気にしていません。(英検1級までとっていて日常会話にもまだ支障があるなんて恥ずかしい話ですが)
というか、彼らの英語もけっこうめちゃくちゃだったりします。

彼らは僕がどんな単語や文法を使っているかにはまったく配慮せず、「なにを言おうとしているのか」を必死に理解しようとしてくれます。

私たちが、外国人が日本語を話しているのを聞いているのを想像してみてほしいのですが、外国人の日本語を聞いて、つたないし単語ばかりだけどなんとなく言いたいことがわかるのは、私たちが相手と同じように理解しようと努めているからです。

日本人のあいだでも、だれも完璧な言語で日本語を話していません。ひどいときには自分がなにを言っているのかわからなくなるし、紙におこせばまったく筋の通らない文章になることもしばしばあります。(一度友だちと話している自分の日本語に気を払ってみてください)

それでも会話が成立するのは、その場の雰囲気であったり、顔の表情、感情といったことが言語と同様に重要だからです。

これは英語でも同じです。
私たちは「言語の正確性」で会話をしているのではありません。

日本語と英語のちがいをひとつ指摘するとすれば、英語はより率直でより明確な表現をすることくらいです。
意見を言うときもまずは結論から。そこから自分がなぜそう思うのかを組み立てていく話し方をします。

意見は不和を引き起こす要因ではありません。意思疎通の欠落が不和を引き起こします。

日本語や日本の文化には曖昧なところがたくさんあります。意思疎通をおこなわなくても言外の事柄で成立するコミュニケーションがとても多いです。

しかし欧米は個人主義です。それぞれがちがう考え方や嗜好をもっているのは当然で、だからこそ意見をすり合わせて調和を生み出そうとします。
そういった人たちはは私たちが言わないでいることも、遠慮なく聞いてきます。そういったことをきちんと言葉で話せるように練習しておくことも大切です。


4.気づかいより少しあつかましいくらいがちょうどいい
以上のことを考えてもらうと、もちろん個人差はありますが欧米人には控えめでいるよりちょっとあつかましいくらいがいいのだと思います。

英語を話す練習をしたいからカフェに誘いたいけど、いそがしそうだからなぁ…といったことを考える前に連絡をしましょう。都合が合わないときは率直に言ってくれます。
何度も都合が合わないときも「もしかして英語の話し相手になるのがいやなのかなぁ…」と考える前に「英語の練習はもう厳しいかなぁ?」と率直に相談してみましょう。
おたがいに意見を言い合って、ベストな方法で関係を築けば、英語を話す機会を増やすこともできます。

「空気読めよ」とか「こう言ってるんだから気をつかってほしいな」というのは日本人的感覚です。 


ここで英語を話す練習をするときのアドバイスとして、英語を話す相手は何人もいるほうがいいです。
ひとりの都合が合わなくてもべつの人が相手をしてくれれば定期的に英語を話すことができるようになり、より建設的な学習ができます。

なおかつひとりの負担が減ります。
ちょっとあつかましいくらいがちょうどいいと書きましたが、もちろんひとりにずっとあつかましくしていたらきらわれるので注意してください。


5.相手に興味をもつこと・自分のことを話すこと
話す相手がいても、話すことがなければうまく会話ができませんよね。
お金を払って話を聞いてくれる英会話講師ならなんとか会話をつなごうとしてくれますが、一般の場で出会う外国人がかならずしもそんな人たちであるとはかぎりません。

英語はすでに日本という国の外にあるものです。
英語をとおして日本の外にあるものと接触していると考えてください。そこにはあなたが興味をもつことができるものがあれば、興味をもつことができないこともあります。

さまざまなことに興味をもってください。
あなたが興味をもてないことはほとんどの場合、あなたが興味をもとうとしないことが原因です。また、自分のことや自分の国にしか興味をもてない人が本当の意味で英語を学ぶことはとてもむずかしいことを知っておいてください。反対に言えば、興味をもてばもつほど、英語を学ぶ意欲にも拍車がかかります。

また、自分のことを話すこともとても大切です。
自分が過ごしている環境、場所、学校や職場、友人関係、趣味、自分の国のこと、それらを事前に英文に書いて話してみるのもとても効果的なことですし、話題づくりにもなります。

受身だけでは英語は上手に学べません。
どんどん積極的に自分から発言して、英語を外に出していきましょう。スピーキングやライティングといったスキルには、そういった練習がとても大切です。


6.ローマは一日にして成らず
ここまでたくさん厳しいことを書いてきましたが、これが現実です。そしてもっとも厳しいことを書きますが、新しい言語を学ぶことは、長く険しい道のりを歩くことに似ています。
何度も挫折したくなりますし、もう目にしたくもないほど英語がきらいになることだってあります。

それでも多くの苦難を乗り越えていくことで、英語は身につけられます。

僕は中学生から英語に興味をもち、英語の先生になりたいと思うほど英語が好きになりました。
高校は英語科のある学校に進み、悪くない成績を修めていました。ALTもいたので普通の人よりは英語ができる自信もありました。

大学に入ると三年間英語をやめましたが、その後一年休学して留学することになりました。
そこで出会ったさまざまな国からやってきた人たち、彼らの能力、人間性、そういったものを見て、自分はとてもちいさな人間だったことを思い知りました。

留学をきっかけに必死に勉強をするようになり、たくさんの英語の勉強方法を試しました。
自分が英語の勉強方法について疑問をもつようになったのは、英検一級を取得したときです。僕は英検一級さえ取ることができれば、流暢に話せると思っていたし、すらすらと英文を読むことができると思っていました。ネイティブとのコミュニケーションにもなんの支障もないだろうと思っていました。

ですがそういうふうにはなれませんでした。
結局資格は資格でしかありません。資格はたしかにあなたの能力を示すものではありますが、とても偏った領域の能力しか示しません。

ここまでがんばったにもかかわらず、自分はネイティブとなにがちがうのか?
その後さまざまな人たちと出会う機会がありました。

香港に住んでいたときはアメリカやイギリス、カナダ育ちの香港人がたくさんいました。彼らの第一言語は英語で、香港で暮らすのにまったく支障がないくらいには広東語を話せました。彼らは自然とそういう言語の能力を身につけていました。

僕はそこで、僕がずっと勉強していたのは日本の学校で教えられた「死んだ英語」なのだということを痛感しました。英語を通じて人間に焦点を当てているのではなく、英語に焦点を当てた勉強でしかありませんでした。

学校の英語だけでなく、日本人が知っている英語のほとんどはそんな英語です。「死んだ英語」が英語なのだと考える思考回路が自然とできあがってしまっているのです。

その後コミュニケーションを重視し、自分のなかのどういった性格や考え方が支障になっているかを考え、それを改善していくことで、英語をより効率的に学べることを知りました。

英語は知識ではなく、どちらかというと技術です。
知識ではサッカーができないように、知識では英語を学べません。


もちろん、目的によっては英語を話すことが重要でないという人もいるかもしれません。
それでも知っておいてほしいのは、英語を話す感覚や英語でのコミュケーションの感覚を覚えることによって、小説や英文記事も読みやすくなるということです。なぜならそこにはかならず人間の心があり、意図があるからです。

スピーキング、リスニング、ライティング、リーディング、どれかだけに偏ったスキルはうまくかみ合っていない歯車のようなものです。


たくさんえらそうなことを書いてきましたが、そういう僕も英語を学びつづけているひとりです。みなさんと同じ立場にあります。
役に立てば、と思って今回の記事を書いてみました。


最後に、これは英語には関係ないかもしれませんが、英語を話すために知っておくべきいくつかのことで僕がもっとも大切だと思うことをお伝えします。

それは…
「自分はなにも知らない」ということを知っておくことです。
哲学者ソクラテスの「無知の知」ですね。

一見知っていると思っていることでも、人間、意外と知らないものです。
「それはもう知っている」と決めつけないで、もっと奥深くまで知ろうとしてみてください。きっと自分がいかに知らないかを知ることになって、驚かされると思います。

あなたは家族のことをどれだけ知っていますか?
あるいは仲のいい友だちのことをどれだけ知っていますか?
彼らがあなたといっしょに時間を過ごしていないあいだに、どんなことを考え、なにをしているか想像できますか?

あるいはあなたは世界のことを、テレビやパソコンの画面で見る以外にどれだけ知っていますか?
世界にあるもの、世界で起こっていることを肌で感じたことがありますか?
世の中は神秘的で、魅力的で、興味深いことばかりであふれています。 もしそういったものに心をうばわれないなら、あなたの心がかたくなっている可能性を考えましょう。

英語はあなたが新しい自分を「ひらく」ためのステップのひとつです。
ちかい将来Genesis Collegeがそのお手伝いをさせていただく機会があれば、それ以上の歓びはほかにありません。


告知になりますが、2015年7月22日(水)午後8時から10時まで大阪・福島にあるGloria Jean's堂島クロスウォーク店でGenesis Cafeというイベントを開催します。
ネイティブ・スピーカーから使えるフレーズを学びながら英語を話す練習をするいい機会になると思いますので、もしよろしければご参加ください^^
 http://genesisinternationalcollegeosaka.blogspot.jp/p/blog-page.html




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