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2015年10月28日水曜日

「英語脳」をつくる!



こんにちは。GICスタッフのYumaです。

前回風邪を引かないでくださいと言っておきながら、
風邪を引いてしまいました。
不覚です。


さて、前回は「英語脳」という言葉を持ち出して話を終えました。
「英語脳」ってどんなものでしょうか?

想像できますか?


みなさんなにかを考えるとき、
どうやって物事を考えてますか?

なにかについて考えるとき、
アメーバみたいなもやもやが頭の中に現れませんか?
(僕だけですか?)

アメーバみたいなもやもやが現れます。
(ということで今回は進めさせてください。)

そのもやもやには、言葉やイメージが付随しています。

たとえば「今日上司(アメリカ人)に『アパートのガス止められたから、
電話して開栓してもらって』と頼まれた、ちゃんと払っとけよな。笑」
というツッコミは日本語脳で考えます。
(ちなみに昨日本当に止められてました。)

これは口から出す前のふやふやした言葉です。
そしてそれを口から実際に出すことできちんとした「言語」になります。

この言葉を日本語という「言語」を選択して話すことは容易です。
なぜなら生まれてからずっとその経路で話してきたからです。

ですが英語を選択して話す場合には、
ふやふやした言葉をトランスレートして話さなければいけません。

この切り替えの作業に時間がかかります。
そしてこの切り替えの作業中に「俺まちがってないかな」とか
「あ、いまの言い方文法的に正しくない」という思考が起こります。

これが「英語脳」に相対する「日本語脳」です。

年を取るほどに脳というのは硬化していきます。
だいたい10歳前後で脳の言語をつかさどる領域は発達しきると言われているので、
それ以降に言語を修得するのはどんどん難しくなっていきます。

バイリンガルの人は、この切り替えに境界がありません。
幼少期に自然と吸収した言語をそのまま記憶しているので、
聞いて理解でき、意識以上に舌が勝手に働いてくれます。

では10歳以降に新しい言語を習得するのは遅いかと言われれば、
かならずしもそうとはかぎりません。
(未発達の脳に数種類の言語を詰め込むと混乱が生じたり、言葉の幅が限定されることがあります。バイリンガルの諸問題についてまたいつか書いてみたいですね。)

まずは1種類の言語で世の中のあらゆることを見聞きして知り、
きちんとした世界観を確立することがとても大事なのです。

なので「英語脳」とか言っている前にまずは本を読んだりして知識をきちんとつけること。
それもとても大切なことです。

ある特定の知識について日本語で理解できないなら、
英語でも理解できるはずがありません。

なので今回は「日本語脳」と同じくらいに
「英語脳」を発達させるという意味で書いていきます。


「英語を使うのではなく、モノにする」


英語をモノにする。
つまり「英語脳」を養うということ。

僕がこれから話す「英語」はツールのためだけのものではありません。
それもふくめて、一般的に英語をモノにするためにどうすればいいのか、
ということについて書きます。

前回のブログの最後に、
「外国人」になりきりましょう、と書きました。

私はアメリカ人。
僕はイギリス人。
あるいはオーストラリア人。

なんでもいいです。

僕はカナダに留学していたのでカナダ人になりたいですが、
寒いのが正直嫌いだしいまはアメリカ人の友人がたくさんいるので、
彼らの面子も考えてアメリカ人になりたいと言っておきましょう。

彼らと話しているとわからないことがたくさん出てきます。
イディオムだったりPhrasal verbであったり、
文化のちがいによって生じることもたくさんあります。

日本人の私たちが理解しておくべきなのは、
アメリカ人同士でさえ出身地のちがいで言い回しがちがったり、
おたがいに意思疎通がうまくいかないことがあるということです。

英語に自信がないので
「Huh?」が「ハァ?」に聞こえてびくびくしていた時代が僕にもありました。

しかしアメリカ人同士で話していても
「Huh?」は言いまくってます。

日本人は自信がない民族です。
「Huh?」が「ハァ?」に聞こえて簡単にびくびくしてしまいます。

ですがアメリカ人からすれば、
「聞き取れなかった、ごめんもう一度言って。てへっ」
くらいのフレンドリーさで「Huh?」と聞き返しています。

ネイティブだろうとなんだろうと「人」です。
「人」になにかを伝えるために必要なのは「正しい文法・語法」ではなく、
 「伝えようとする意思」です。

彼らが同じ「人」であるということを忘れないでください。
(TOEFLのスピーキング・セクションのために英語を勉強しているなら話はべつですが。)


さて「英語脳」を養うためには
俺(私)は英語で育ってきたぜ(のよ)的な態度が必要です。

なぜならそうすることで失敗を恐れなくなるからです。

とりあえず「伝えようとする意思」を大きく抱いて、
もごもごするのではなく大胆に英語を話してください。

そうすることで「英語脳」がだんたん大きくなっていきます。
そしてそれが大きくなっていくほどにトランスレートの時間が省かれていきます。

頭の中のもやもやからダイレクトに英語を話すことができるようになるんですね。


もちろん英語の勉強をはじめていきなりそういうふうにはなりません。
だれにだってそういう初歩的な段階というのはあります。

「自分はできない、もうあきらめよう」
ではなく、

「自分はできないのは当たり前、どんどん話して英語脳を大きくしていこう」
という姿勢がとても大事です。

(なので本当にあなたの英語を笑う人はさみしい心を持った人なのだと思ってください。本当に)


でも「英語脳」にするって並大抵の努力じゃできません。

上級レベルまで行かずとも日常的に困ることのないレベルまで英語を伸ばそうと思うと、
やはりそれなりの努力や環境が必要です。

留学の最大の利点は「英語脳」をつくりやすいという点にあります。
見たり聞いたりするものから日本語を完全に締め出し、
インプットされるものすべてを英語にすれば短期間で「英語脳」をつくることはできます。

「じゃあ、やっぱり留学したほうがいいんだ」
と考えるのは、ちょっと待ってください。

留学にはとても大きなアドバンテージがあります。
ですが留学したからと言って「英語脳」がつくれる保証はありません。

僕は留学中に「英語脳」をつくるとても貴重な期間を水の泡にしている
数々の日本人たちを見てきました。

語学学校が終わっても日本人としかつるまない日本人。
家に帰って日本のドラマばっか観てる日本人。

本当にもったいない…


日本にいても外国にいてももっとも大事なのはつぎのことです。
「つねに英語脳にしておくこと」

漠然としてますね。笑
でもとても大事なことです。

日本人は普通にしていると「日本語脳」を持っちゃいます。
そしてそれを使って考えたり、話したりしてしまいます。

だから意識的に「英語脳」に切り替えておくんです。
具体的に言うと?

英文の小説や記事を読んだり、
わからなくても海外ドラマを字幕なしで観たり、
うまくコミュニケーションできなくても根気強く外国人の友人とハング・アウトしたり、
簡単でも毎日英語で日記をつけたりすること。

そしてなにかを考えるときはつねに英語で考えること。
(たぶんこれが一番大事。)

変人と思われるかもしれませんが、
僕は結構家にいたり道を歩いているときに
英語でぶつぶつひとり言を言っています。
(口が英語に慣れるためにとても重要なことです。)


もちろんはじめはしんどいです。
だれだってしんどいです。
「英語脳」を持っていないんですから。

仕事場じゃ忙しくてそんなのできねーよ!と思うかもしれません。
それはわたくしの責任ではありません。
はじめは家にいる一時間だけでもいいのでトライしてみましょう。

しんどくても頑張っていれば次第に慣れてきます。
慣れてきたら、だんだん楽しくなってきます。

楽しくなってきたら勝ちです。
楽しいということがひとつのモチベーションになって、
もっと英語を学びたいという意欲につながります。


正直なところこのアドバイスは初級レベルの人には難しいです。
なので「英語脳」をつくる環境を整えるよりも、
留学してしまったほうがてっとり早いのは早いです。
奮闘すれば3ヶ月でも「英語脳」の基礎はつくれるでしょう。

ですがある程度英語ができるようになった人であれば、
今回書いた方法で維持できるだけでなく、
日本にいながら英語力を伸ばすことができると思います。
(もう一度言っておきますが簡単ではありません。)


もっと簡単な方法を教えてよーと思われるかもしれませんが、
言語能力は基本的にインプットとアウトプットの総量で決まります。
英語をモノにしたいならインプットとアウトプットをしまくってください。
(ちなみに日本のコンビニほどなんでも楽に済ませれるコンビニは世界でほかにありません。そういうところにも日本人のなんでも楽して済ませようとする性質が如実に表れていると思います。いい点は多くありますが、言語習得においては悪い点です。)


考えてみてください。
あなたは一日にどれだけの日本語にふれていると思いますか?

道路の標識、道端の会話、地下鉄の吊り広告、
会社の資料、テレビ、インターネット、友人との連絡。

それにくらべてどれくらい英語にふれていますか?

「英語脳」を持っていない私たちが英語よりも日本語に多くふれている時点で、
「英語脳」をつくる大きな障害になっているのです。

しかしまわりの環境をかぎりなく「英語脳」をつくりやすい環境にすることは可能です。


そして環境と同じように大切なのは習慣です。

英語を読む習慣。
英語を聞く習慣。
英語を話す習慣。
英語を書く習慣。

英語で考える習慣。


まわりの物事とその中心にある脳が英語になれば、
自然と英語が身についていくのは当然ですよね。


最後に。
「ネイティブみたいになる」ことが目的になってはいけません。

それが目的であればモチベーションはいつかかならず損なわれるからです。
将来「ネイティブみたいになって」なにがしたいか?

僕は英語で小説を書きたいという大きな夢を持っています。
あなたも夢を大きく持ってください。

そしてだれかに笑われないためではなく、
あなた自身のためにその夢を叶える努力をしてください。

それを明確にできればもうなにも恐くありません。 



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